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2014年7月 7日 (月)

江戸妖怪大図鑑 第1部「化け物」@原宿太田記念美術館

この日曜日に行ってきた。ちょうど昼飯時だったせいか思ったほど混雑はしていなかった。もっとも小さな会場に小さな展示物ということで、しっかり鑑賞するためには列に並び順番を待つという些かの根気は必要だが。

今回の展示では、酒天童子や土蜘蛛等の物語(伝説)世界に登場する化け物や想像(伝承)上の化け物(河童、天狗等)で題材ごとに作品がセレクトされていて、絵師もしくは時系列ごとに比較することができ、見慣れた作品がほとんどではあったが新鮮な気分で楽しむことが出来た。

個人的に興味深かったのは「酒呑童子」である。源頼光率いる豪傑たちが大江山に住む鬼の大ボス酒呑童子を退治するという今でも知られる有名なお話を題材にしたものなのだが、どの絵師も一番力を入れて描くのは敵役酒呑童子なのである。その姿が異形であればあるほど「絵」としてのインパクトが増すからである。逆に四天王等は個性の違いが判るほどの描き分けはされておらず、どちらかと言えばその他大勢の引き立て役なのだ。しかもこの酒呑童子は首を刎ねられた後もその首だけで源頼光に襲いかかるというまさに化け物的生命力に満ちた超・化け物なのである。こりゃ絵師の想像力も刺激されというものだ。

ここで面白いのは、ある絵師が画期的な表現で見せ場を描くと後続の絵師が継承(もしくはパクリ、オマージュ、リスペクト等)し、新たな表現の上書きを施していくということだ。そしてそれはいつしかお約束のパターンになっていくのである。

だから凡庸な絵師の場合は「お約束」止まり、なんとも中途半端な作品になってしまうのだ。だが国芳と彼の一門は違うのである。どこが今の江戸っ子に受けるかという「魅せどころ」を心得ているのだ。

↓小さな図しか無かった。実物や他の絵師との比較は会場で楽しんでください。

国芳「大江山酒呑童子」:酒で酔わせて就寝中を襲うが、それに気が付きメタモルフォーゼ(人間→異形)中の酒呑童子。完全変態したら手に負えなくなるという緊迫感がある。4

芳幾「大江山酒呑退治」:首が異形化し怪獣のようにデカイ。子分の鬼たちまでもが逃げ出す禍々しさ。Yoshitsuya_the_evil_spirit

今回は以上。

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