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2013年10月 8日 (火)

コニー・ウィルス:「ドゥームズデイ・ブック」読後感想

9月26日のブログで紹介したコニー・ウィルス「ドゥームズデイ・ブック」を読み終えていたので、やはり感想を書いておこうと思う(ネタバレは極力回避)。

先ず前回紹介文

ドゥームズデイ・ブック」コニー・ウィルス

何故か最近になって「航路」('01)の文庫版と共に新装再発された英国女性作家コニー・ウィルスの長編2作目('92)。

実質的な続編に当たる「犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎」('98)は読んではいたが、この作品は今回初めて読んでいる。

いわゆるタイムトラベル物で、当初はコミカルなテイストで描かれる現在(設定は近未来)とリアルに描かれる過去との対比が面白くは読めるのだがちょっと期待はずれかな、とも感じていた。

が、だ。

物語中盤で、実はそのトラベル先がとてもヘヴィな歴史的運命を背負った場所という事実が明らかになるのである。

ここから後の展開が壮絶。

まだ結末まで読んではいないのだが、正直、先を読むのが辛いような・・・

と書いたのだが、最後までほんと救いのない凄まじい展開であった。教科書的な一般常識としてここで描かれる歴史的運命は知ってはいたが、当事者(タイムトラベラー)の目を通してリアルに描かれる「現実」には圧倒される。

この思わぬ事情で歴史の当事者になってしまうタイムトラベラーは若い女性で実質的な主人公なのだが、このキャラクターがとても良く描かれている。好奇心旺盛で聡明、自立的、でもちょっと自信過剰だった彼女がトラベル先の逆境の中で自身が「出来る事」「出来ぬ事」に折り合いをつけながら前向きに努力する姿はとても魅力的だ。しかし、その先には「絶望」しか待っていないのだが。

・・・・・「神」の救いはないである。

タイム・トラベル先はイギリス、オックスフォード、16世紀。ネタバレ回避のためどんな歴史的事実かは書かないが興味を持ったら読んでみて下さい。


訂正)

作者のコニー・ウィルスは英国人ではなく米国人でした。英国が舞台の作品が多いし、てっきり英国生まれの英国育ちかと思い込んでいました。

でも、この作品の中でのアメリカに対する皮肉や厭味は英国人のそれっぽいのだよなぁ。


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