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2012年5月 2日 (水)

のたくる蝦蟇

ひと月ほど前になるだろうか。

雨の中を近所のコンビニに買い物に出かけた時、前方の道路上中央に蠢く小さな物体を発見した。

蝦蟇であった。

これは事故後の瀕死状態か、と緊張して近づいたが、どうやら無傷のようだ。

だが何故こんな所に?と周りを見ると、道路脇1メートルほどの高さの場所に高級マンションの庭があった。

そこから落ちたようだ。

この高さを再び這い上がるのは蝦蟇にとっては不可能なことである。そこで仕方なく、開けた方向つまり道の反対側に進もうとしていたのだろう。しかしこの道は幹線からの一通方向変えに良く利用され交通量も結構あるのだ。私が発見するまで「ペッチャンコ」にならなかったのは奇跡に近いことだ。

だが時間の問題であろう。

これはほっとけない。

手で直接触れることに一瞬躊躇したが、意を決して蝦蟇を拾い上げそのマンションの庭の藪の中へ戻したのである。

その時、鳴いたんだよね、「ピー」って。

その哀切な「響き」が心の奥底と共振したような気分になった。

その後のコンビニでの買い物中も頭の中に響き続けるその鳴き声、あの庭に戻したことが正しかったかどうか気になって仕方がなかった。

買い物帰りに蝦蟇を戻したと覚しき場所を覗いてみたが姿は見当たらない。

一旦帰宅したものの、やはり気になる。玄関に買い物荷物を置き、そのままその場へ戻ってしっかり探すことにした。

いた、藪の中で枯葉に塗れてのたくっていた。

先程は気が付かなかったがよく見ると、前足が変な方向に曲がっている。落ちた時に痛めたのかもしれない。そのせいで身体にまとわりつく濡れた枯葉からうまく抜け出せないようだ。

これは、どうしたら良いのか。

このままにしておけば再び落下する可能性もあるし、蠢く姿をマンション関係者に発見されれば「気持ち悪い」と処分されてしまうかもしれない。

決断した、我家の庭で保護しよう、と。家の庭には代々棲みつく蝦蟇の主がいるぐらいだし、蝦蟇にとっての環境条件は悪くないはずだ。

ただどうやって運ぶかだ。

手、だな、これは。

決意してからの行動は我ながら早かった。拾い上げる時蝦蟇は再び哀しく鳴いた。

家の庭に放し、手を洗ってから戻ってみると、もう蝦蟇の姿は見当たらなかった。

元気でいるのだろうか。

雨が降ると、あの鳴き声とともに思い出すようになってしまった。

どうしてくれる。

こちらは先住の蝦蟇さんRimg1830

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