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2012年2月24日 (金)

三宅乱丈:「イムリ」11

前巻発売の頃から掲載誌「コミックブーム」の購入を止めてしまっていたので、この11巻発売が楽しみだった。やはり良いよね、まとめて一気に読む楽しさは最高だ。

512qnrwc5wl_ss500_ 実はここ数巻では話のテンポが遅くなり一つ一つのエピソードをじっくりと描くような展開になっていた。

イムリ大陸に移ってから舞台が広範になり登場人物も増え説明すべき設定事項が膨大になってきたこともある。しかも物語の重要な要素でもあるこの世界の仕組みや「科学」の構造は大変複雑で一言で説明できるものではないのだ。

だが、この世界全てが作者三宅乱丈だけの頭の中から生まれている以上、読者に一定のイメージを定着させるためそれは必要不可欠なことであるのだ。しかし、正直なところ一ヶ月ごとの連載では話しの連続性が掴みづらく重要な設定部分が曖昧なままになりがちであった。

だからこその単行本一気読みである。連載時に正しく読み取れなかったことへの後ろめたさを感じることなく(そうなると単行本を読むことが単なる確認作業になっちゃうんだよね)、一コマ一コマをしっかりと堪能することで物語世界に没入できるのだ。

でもね、やっぱり、デュルク覚醒後の話にもどかしさを感じていた事も事実。このまま土着の民を率いる「悩める」革命家になってしまうのかという・・・

余計な心配であった。

今まで全てが長い長い前フリであったかのような今巻の展開が凄すぎる。

久しぶりに「漫画」で泣いた。悲哀でではない、物語世界と共振したことへの涙である。

それもこれも、「イムリ」の世界観を作者と共有しているからこその感動なのだ。

一巻から「ちゃんと」読んでおいて良かったよ。

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