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2011年11月22日 (火)

コミック「羊の木(1)」:原作/山上たつひこ、作画/いがらしみきお

待望の第一巻が発売された。

51dtxspbvpl_sl500_aa300__2 連載中、我慢できず第5話だけ読んだ時に「これはヤバイ」と思い以後封印(立ち読みだけどね)、以来この日が来るのをどれだけ待ち望んだことか。

正直なところ、このコンビでの共作が発表された時には期待と同時に不安もあった。

特に長期連載の場合、どちらかと言うと「飽きっぽい」山上の創作意欲のモチベーションが保てるかどうか、ということが心配であった。原作の遅れ(例の、作者取材のため、ってやつね)で休載が続き、辛抱たまらなくなった基本的にアナーキストないがらしの本性が目覚めて暴走が始まる。そしていつの間にか「原作」が「原案」に・・・(それはそれで面白そうかもしれんが)。

ともかくその辺りの不安は、山上の原作が既に作品として完結したものであったことで回避できたようである。

おかげでこの不穏な空気に覆われた先が読めない物語を心行くまで堪能することが出来るのだ。そう、この物語はどこに着地するのか全く予想がつかない。

まったくもって素晴らしくも巧妙な舞台設定によって、この物語は日常を非日常に一瞬で変えてしまう禍々しさを纏った登場人物たちの行動次第で展開がどちらにでも転ぶようになっている。しかもどちらに転んでも「悪い方」にしか転びそうもないという不安感。読者はその不安を拭うため先を読もうと想像力を全開にして推理しつつページを捲る。

そして大抵の場合、そこに転がっているのは、ギャグなのだ。肩透かしのギャグ、とってもブラックなギャグ、理不尽な暴力の「笑えない」ギャグ・・・等々。

凄い。

そう、既に作者たちには着地点がはっきりと見えているわけで、言ってみれば、読者は彼らの掌で思うがまま弄ばれているのである。

もっともっと弄んで下さい。

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