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2011年7月29日 (金)

歌川国芳展 〈後期:遊び心と西洋の風〉  @原宿太田記念美術館

前回http://waretadataruwosiru.txt-nifty.com/blog/2011/06/post-9e0c.htmlの続きである。

さて、前回最後に「後期展示予定の中に驚きの作品が!」と書いたのはこれのことである。

百色面相天保10年(1839年頃)クリックで拡大Photo

人の顔である。浮世絵の定型的な表現とは違う感情豊かな表情がいっぱいである。まさに「真を写す」実力全開である。しかも適度な誇張も施してあるので「漫画」的な楽しさにも満ちている。

美男美女が定番だった浮世絵に飽き足らなくなっていた当時の江戸ッ子にとっても自分たちが日々共に暮らす長屋の隣人(醜男醜女)たちがリアルに描かれたこの百面相シリーズは大受けだったようだ。

国芳自身も書いていて楽しかっただろうな。

この百面相シリーズはこちらで見ることができる。「浮世絵芸術」No.145からhttp://unno.nichibun.ac.jp/geijyutsu/ukiyoe-geijyutsu/lime/145_040.html

後期の展示は何度も観てきた作品が多いのだが、それでも飽きない。むしろ観る度に新たな魅力を発見できる。そんな中で今回印象に残ったのはモブシーンの描き込みの面白さである。群集(人や化け物)の一つ一つがしっかりと描き分けられ、それぞれに個性や動きがあるのだ。

特に私が好きなのは「大山石尊良弁瀧之図」だ。Pilgrims_at_the_roben_waterfall_oya 噎せ返るような男たちの佃煮状況の中に六根清浄の祈りの声が渦巻き、そこに怒声や、笑い声、奇声が混ざりあって、「祭り」のトランス状態になっているのが伝わってくる作品である。

ところがよくよく見れば、水が苦手そうな奴とか、顔を洗っている奴とか、商売繁盛で笑いが隠しきれない商店の人たちとか、そして国芳一門らしい御一行様とか、ひとりひとりの個性までが発見できて、そこにドラマさえ読み取ることができるのだ。しかも、当時実際に大山参りを経験した男たちならそこに自分の分身を発見することも容易かったであろうことは想像に難くない。

(猫はもちろん)人間も大好きだったのだ。人間観察の達人なのである、国芳は。

そして、あまり評価されることのない風景画も好きなのだ。

が、これはまた次回に続く。かな?

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