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2009年11月26日 (木)

「テルマエ・ロマエⅠ 」ヤマザキマリ

61texb5l5jl__ss500__7 「月刊コミックブーム」に不定期掲載されていた作品。古代ローマ人が時空を超えて現代日本に現れるという 内容的には良くあるタイムスリップものといえるのだが、設定がちょっと変わっている。過去と現代を繋ぐキーワードが『風呂』なのだ。

以下、帯の惹句から引用。

古代ローマの設計技師(風呂限定)ルシウス
仕事熱心な彼は浴場のアイディアについて悩みまくり、そのあげく現代日本の銭湯にワープ!? 彼は日本と古代ローマ(風呂限定)を往来できる体質になってしまったのだ!!
好漢ルシウスの時空を越えた大冒険(風呂限定)が始まった!!

日本人なら当たり前と思える日常生活の風習を第三者(外国人)の目を通して客観的もしくは批評的に描く手段はよく用いられるが、これは対象が『風呂』だ。しかも、『風呂好き』ニ大民族が2000年以上の時を超えて遭遇するという壮大な物語でもある―─ということはあまりなくて、要は風呂をめぐって運命に翻弄されるオヤジが右往左往するという情けなくも面白いお話なのだ。

作者はヨーロッパ在住の女性ということだが、何というか、ホントにオヤジやジジィが好きなのだなぁと思う。だって、登場人物のほとんどが中年以上の男性だぞ(もしくは既に性を超越したババァやオバン)。そんな男性陣が皆いい顔いい味出しまくりで、時折登場する若い女性のお座なりで記号的な描写に比べるといかに嬉々としてオヤジたちを描いているのかよく分る。中でも意外としぶとく柔軟性もあり好奇心旺盛、時には大胆、でも小心者ですぐ腹を下したりする主人公ルシウスのキャラ造形は秀逸。ホント愛すべきオヤジである。あ、いわゆるBL的要素もほのかに見え隠れ・・・ギリシャ的趣味を持つ皇帝ハドリアヌス(よく見たら名前も危ない)のホカホカの熱い握手が今後の展開にどんな影を落とすのであろうか。

各話毎に作者自身による解説が書かれていて、これが面白くて為になる。絵柄も内容も違うのに何となく三宅乱丈に近いテイストを感じると思っていたら、どうやら友人らしい。なるほど。つげ義春作品の愛読者であった事実も。なるほどなるほど。

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