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2009年10月20日 (火)

ヒメアノール4 古谷実

519s29bzql__ss500_ 表紙が良かったのでどーんと大きく載せてみた。

これは殺人犯森に纏わりつく亡霊(もしくは森のシャドウ)なのだけど、当初気味悪がっていた森が普通に会話するようになってしまっているのが地味に怖い。

「負」の連鎖(森自身はせいぜい運が悪かった程度の認識かもしれない)が生み出す地獄巡りの様相を呈してきた物語はどこに帰着するのであろうか。今回森の前に登場し社会の中の孤独や閉塞感を訴えた女が、何一つ森の同情も共感も引き出すことが出来ず、ただ森自身の役に立つか立たないかで処理される展開がすごい。無計画で刹那的ではあるが、森は常に自分の本能的欲求だけに従う。そこには人間関係や社会など疎ましいことは存在しない。常に自分だけの都合が最優先するのだ。

一方、もう一人の主人公、人間関係や社会にいいように振り回され自らその不適格ぶりを意識せざるを得なくなってしまった安藤先輩なのだが、これがまた新たなというかおかしな世界観を作り上げそれに固執することで現実逃避をしようとする。曰く、「恋をしない人生」。まぁ、その為の手段が女性の前で卑猥なことを言う、とかなんともしょっぱいのだが、本人は本気だ。特に髪型が本気だ(古谷実の漫画では久々に声を出して笑ってしまったではないか)。

で、やはりというか、今回も自分の都合だけでは如何ともしがたい諸所の障害や人間関係により挫折と慙愧の世界に突入・・・と思いきや、安藤の前に(何故か彼に)同情や共感を求める女性織田さんが登場し物語はあらぬ方向へ。

ああ、ここまで書いて気が付いた、不条理な世界に生きる森と安藤、それぞれの前に訳ありの女性を登場させている事に。そうかそういうことか。あれ、もう一人主人公がいたような気もするが、まぁ幸せそうだし・・・でも、ユカちゃんは森の自分勝手な欲望の最終目標にされてしまっているから、いつか否が応にもこちらの世界に引きずり込まれてしまうことになるのだろな。

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