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2009年9月

2009年9月30日 (水)

再び青森へ vol.1          「恐山」は怖くない 

9月27日から一泊二日の旅。043

早朝、東京駅からモロ志賀氏(仮名)と東北新幹線で東京を出発。

なんと昼過ぎには恐山に着いてしまうという。学生の頃には考えられなかったことだ。東北への旅と言ったら長時間覚悟で八戸辺りまで辿り着くのに一苦労。そこからさらに交通が不便な下北半島てっぺん部分の恐山までなんてとてもとても無理。だいたい恐山自体の「霊場」としての特殊性が外部の者を寄せ付けない印象を与えていて、自分ごときが(興味はあるとはいえ)物見遊山で訪れてはいけない場所だとも思っていた。

先日も書いたが、もとはと言えば『田園に死す』のイメージが強烈過ぎたのだ。

これはねぇ、ホント、トラウマに近い。19歳の時に 新宿にあったatgの劇場で観たのだが、いやもうそのイメージの奔流に弄ばれ頭の中を強制リセットされたような放心状態になってしまった。よほど強烈な印象を残したのだろう、その時一回きりの鑑賞だったのに数年前DVDで再見したら細部までほぼ記憶通りだったのには自分でも驚いた。

ところがこの作品が良くも悪くも自分の中の「恐山」のイメージを確定しまったのだ。そのイメージをここで具体的に書き出してしまうと下北地域への偏見と捉えられかねないので自重するが・・・一言でいえば「暗く重い閉塞感」か。しかし寺山自身は三沢出身で恐山周辺で子供時代を過ごした事実はないし、だいたい恐山近くに集落はなく地元民でさえ距離的にも地形的にも気軽に行ける場所ではない。つまり全て寺山修二の作り出した虚構、脳内イメージなのだ。そうなのよ、でもね、分っているけど一度刷り込まれてしまったイメージを変えることはなかなか難しいのだ。

自分の目で見てみるまではね。

ということで、八戸駅到着。ここからJR東日本特別列車「き・ら・き・ら みちのく」号(おいしいお弁当付き)で一路下北へ。012kirakira

東北本線野辺地駅から大湊線へ乗り入れ下北半島を北上する。下北半島ですよ、下北。子供のころ、日本地図でそのマサカリのような形に強く惹きつけられた経験は誰でもあるだろう(よね?)。そこを付け根の部分に向かって走っている事実だけで軽く興奮、左の車窓に陸奥湾が見えてきた辺りで、もう席には落ち着いて座っていられない状態に。天気が良くて素晴らしい眺めだもの仕方ありません。列車の窓が大きく取ってあって風景がパノラマティックに楽しめるのも良かった。「き・ら・き・ら みちのく」号、お薦めです。

1時過ぎ、下北駅到着。以下、Vol.2へ続く。

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2009年9月26日 (土)

というわけで

今日初日(舞台挨拶付き)の「空気人形」とか、一週間前に観たジェントル・ジャイアントのまさかの日本公演とか、柴草玲のワンマン(サゲマン?)ライヴとか、「ベルセルク」新刊のこととか、その他もろもろ溜まってしまった記事は恐山から帰還後に順次揚げていきます。

ああ、書いちゃった、これは自分縛りでもう逃げられないな。

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恐山

学生のころ寺山の『田園に死す』を観て以来、とても気になっていた恐山。多分、生きている内に(死んだら行けるのか?)訪ねることはないと思っていたのだが、何故か明日行くことになった。例によって強行軍の旅行になりそうだが、食事も含めて楽しみだ。

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2009年9月25日 (金)

「いたち野郎」T‐シャツ

私の趣味が良く分っているモロ志賀氏(仮名)が某所で発見し購入してきてくれた。いつもありがとうございます。原題‘Weasels Ripped My Flesh’まんまのイラストがいつ見ても最高なジャケットだ。悲惨な状況下でのこの男のニヤケ具合がたまらん。002

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2009年9月24日 (木)

ギター 34 「Mojo Hand」ライトニン・ホプキンス

1962年、50歳のライトニン・ホプキンスである。

何なんだ?この切れの良さ、そしてやくざなカッコよさは。短い演奏の中にライトニンのブルースがギュッと濃縮されていて決して見飽きることが無い。

開放弦の鳴らし方が独特で、その「どや?」感あふれるタイミングやアクセントの付け方はなかなか真似できない。もともと弾き語りスタイルの人だから、その辺はかなりオレ様的に「自由」なのだろう。ある意味オルタナティヴな魅力を感じさせる。

何はともあれ、これですな。51dx8fokrul__ss500_

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2009年9月23日 (水)

お彼岸

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今回は弟夫婦と日程が合わず一人で墓参り。

天気も良く時間もあったので霊園内を散策してみた。なかなかの盛況(?)ぶり。来るたびに敷地が拡張し墓石が増えていく。「墓」ビジネスは不況知らずか。

父の墓の前で一人で記念撮影。「何か」が写り込んでいないかとちょっとドキドキしたが問題なし。半年前の墓参り時の写真と比べると5キロほど減量したせいもあってか更に父に似てきたように見える。確実に老けていくのだな・・・以前より老化が加速しているような気もするし、いやだなぁ。

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2009年9月22日 (火)

漫画家 臼井儀人

『だらくやストア物語』でデビューした時から気になる漫画家で、『クレヨンしんちゃん』でブレイクした時は人ごとながら嬉しかった記憶がある。初期の単行本も買っていた。原作の世界観を壊すことなくテレビアニメ化された時にはPTAから苦情が来たりワースト番組一位に選ばれたり、とさすが『クレしん』と感心したものだ。その後良い意味で本当に子供たちのモノになってしまったような気がして少し距離を置いて眺める程度になってしまってはいたが、クオリティが高く傑作も多い劇場版はほとんど観ていたしテレビ版もチャンネルが合えば結局最後まで鑑賞することが多かった。そうなのだ、一番疎遠になっていたのは原作なのだよ・・・

でも、、私も含めてファンは皆、この愛すべきキャラ達が存在する『クレヨンしんちゃん』の世界を作り出したのは誰か知っているし、これからもずっと忘れないだろう。不幸な事故によって日本のみならず世界中に報道されてしまい、マスコミ露出を避けていた本人が一番望まない形になってしまったけど、分っている人はきちんと分っているから安心してください、「世界中に愛されているしんちゃんを生んだすごい人」だってね。

ご冥福を祈ります。

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2009年9月21日 (月)

Fallout3 DLC 「Broken Steel」&「Point Lookout 」 一応クリア  しかし物語はまだ続くのだ

Broken Steel」冒険中に、新たな配信「Point Lookout 」が来て、よせばいいのにそちらにまで手を付けてしまったせいで全クリアまでえらく時間がかかってしまった。でもね、メインゲームの延長で主に戦闘を楽しむ前者と例によって人間のエゴや善悪の曖昧さを描く後者、どちらのクエストもFallout3ならではの内容で面白かったから大満足。

後日、それぞれについて感想を書きます。

別キャラでもう一度挑戦しようかな・・・

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2009年9月19日 (土)

ギター 33 スヌークス・イーグリンSnooks Eaglin

今年の春ぐらいから徐々に進行していたブルース熱がここにきて完全に「病」の域に入った。知れば知るほど聴けば聴くほど深みにはまる。奥が深すぎる。いや、いろいろな音楽体験を経た今だからこそその奥深さが良く分るといのが正しいかもしれない。ブルースが持つ雑食性や柔軟性に今更ながら気がついたということだ。

昔は評論家の言う『王道』系名盤をいくつか押さえておけば十分だと思っていた。3コードとか12小節とか(もしくはチョーキングやらビブラートやら)演奏スタイルとして語られることが多い割に、肝心のブルースメンやレコードについては悲しいほど他ジャンルに比べ(「音」に接する機会も含め)情報量も少なく、マニアックなイメージが強かったのだ。

その点、今の情報環境は素晴らしい。ビッグネームのみならず個性派から脇役まで、ちょっとでも興味を持ったら直ぐにネット上で「音」を確認できるし動画まで観れる(特に動画は若い頃無理をして分った気になっていたブルースメンたちの本当の魅力をダイレクトに伝えてくれるものが多く目から鱗が多すぎて興味が尽きることが無い)。

今日はそんな個性派のひとり、スヌークス・イーグリンを紹介。この盲目ギタリストの何が個性的化はこれを観れば直ぐに分る。

どうですか。このリズムの切れの良さ、フレーズのアグレッシヴさ、やるなジジィどころじゃございません。

彼については小出斉著『ブルース・ギター バトル・オブ・マスターズ』の記事から引用しておく。長くなるけど、さすが現役ブルース・ギタリスト小出氏らしいまとめ方で分り易い。

1936年ニューオーリンズ生まれの、スヌークス、本名フォード・イングリッシュ・ジュニアは―
㋑あらゆる曲をラジオで3回聴いただけで覚えてしまうという、人呼んで人間ジュークボックス
㋺レパートリーはそれを反映し、非常に幅広い
㋩ギターは5歳頃から弾き始め、完全な独学
㋥50年代末に、アコースティック弾き語りで世に出るが、もともとエレキ・ギターを弾き、R&Bバンドをやっていた
㋭80年代後半にブラック・トップ・レーベルからアルバムを立て続けに発表、正当な評価を得た
㋬ピックは使わず、人差指でパチンと弦をはじき飛ばすような独特なピッキングで、コード・カッティングとリードを同時に弾くような特殊な奏法
㋣倍テン感覚やポリリズミックな動きが変幻自在に出て来る

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2009年9月17日 (木)

散歩、始めました。

朝夕、大分涼しくなってきた(明け方など油断していると寒いぐらいだ)。そこで、夏の真っ盛りはさすがに長い距離を歩く気がしなくてサボりがちだったウォーキングを一週間ほど前からぼつぼつ再開し始めた。

夏から秋にかけては季節の変化が急激で、移りゆく風景の光と影や色彩などの大きな変化だけに目が行きがちだが、日常風景の中の微妙で小さな変化にも味わい深いものがある。それに気がつかせてくれるのも散策の大きな魅力のひとつなのだ。久々の長い距離は少し しんどいところもあったけど、疲れは残らずいつもよりも熟睡できたし・・・いや、ちょっと年寄りくさくなってきたのでここで終了。012 025

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2009年9月16日 (水)

「モアマダム」~長見順       @横浜ThumbsUp 2009.9.16

出演)マダムギター長見順with早川岳晴モアリズム

同日に公演があったジョー・ボナマッサとどちらにしようか前日まで迷ったのだけど、長見順と硬派ジャズ系ベーシスト早川岳春とのユニットは是非一度観ておきたかったのでこちらを選んだ。

モアリズムは個人的な趣味嗜好から言えば積極的に観たいとは思わない類のバンドかな、と侮っていた。申し訳ない。高い演奏スキルの裏付けがあるからこその余裕のエンターテイメント、会場に熱心なファンと思われる方が多かったのも肯ける(いい意味で)営業精神あふれる楽しいステージだった。最後は会場全体で盛り上がってお客さんも大満足。

morerhythm.net http://www.morerhythm.net/index2/top.html

この後がマダムギター長見順with早川岳晴って、今回はちょっとアウェー感強いかなと若干不安を感じた。がしかし、これが逆に長見順の『負けてたまるか』的精神を刺激したようでいつにもましてやる気満々でステージに登場(アルコールも十分注入済み)。客層におもねることなくいつも通りの個性的な楽曲をいつも以上に個性的に演奏していく。基本的にバッキングに徹しつつも、要所要所で刺激的なフレーズを織り交ぜ、二人だけのアンサンブルに自由度と奥行きを与えていた早川岳晴のベースがマダムのプレイをさらに煽っていく。女性のアーティストは優れたパフォーマーであればあるほど巫女的体質を感じさせるものだが、自由で個性的でありながら次第に会場全体を巻き込み祝祭空間を作り出してしまう長見順にも特別な何かが憑依しているように思える(決して多くはなかったお客さんだけど、コール&レスポンスの盛り上がりはすごかった)。

褒めすぎ?いやそんなことはないよ。ぜひ一度皆さんにも見て欲しいものです。

長見順Official Web http://www.madamguitar.com/top/

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2009年9月15日 (火)

彼岸花

またの名を「曼殊紗華」005

通い慣れているはずの場所でいきなり彼岸花の群生に出くわした。誰もがその名を知っているのにそれほど身近な花ではなく、そのくせお寺さんのお墓や畑の周辺などいわくありげな場所では高い頻度で出会うという、考えてみれば不思議な存在だ。

何故だ。

この歳で初めてちゃんと調べてみた。

日本の彼岸花は全て遺伝子的に同一な雌株であり、生殖による種子で増えているわけではない。昔、大陸から持ち込まれた一株の球根から日本全国に広がっていった。つまり、人間が意図的に植えた場所を中心に群生しているということだ。その意図的に植えた理由については諸説あるようだが、彼岸花の持つ毒性が虫や動物の侵入を防ぐという説が有力なようだ。だから、畑や墓地周りなのだな。

一般には人の死を想起させる不吉で胡乱な花という印象もあるが、その反面、仏の世界に近しいものとしての『天上の花』の意味を持つ「曼殊紗華」という名を持つのも面白い。その忌まわしいイメージと裏腹な怪しく美しい姿に仏性まで秘めるという、非常に想像力を刺激する花であるゆえ、創作のモチーフとして使われることが多かった。特に昭和の漫画作家はそれが『絵』として描けることもあってか、好んで使っていた気がする(個人的に先ず思い出すのは「昭和の絵師」上村一夫だ)。平成に入ってからは、あまり見かけないのは若い読み手に『ちょっと変わっているけど奇麗な花』程度の共通認識しかないのが大きいのだろう。画面に登場させるだけで伝わっていたイメージをいちいち説明しなくちゃいけないわけだし・・・。これは彼岸花の件に限らないが、漫画や映画などで何かを象徴するイメージ・カットを挿入すると、訳がわからず(自分で考えようともせず)他人に「正しい答え」を求める輩が増えているようだ。今の作家さんはある意味大変かも。いや、逆に独りよがりもしくは狭いテリトリーでのみ受けるイメージ(お笑い的な意味もあり)だけで作り上げた作品は増加しているのかな。動画投稿など、それはそれで現代的で面白いけどね。

いずれにしろ、一つの言葉やイメージからあれこれ考えを巡らすのがやはり最高の楽しみだと思う。あ、それはもちろん「音」でもありなんだけど。この人間にしか出来ない最高の楽しみを使わない手はないと思うのだよ。ボケ防止にもなるし。ということで今回は「彼岸花」からだらだらと・・・単なる垂れ流しだな。どうもまとまりが無くなってきた。この辺にしておく。

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2009年9月13日 (日)

金田朋子という生き方

動物(特にネコ科、クマ科)が好きで定期的にネット動画をチェックしているのだが、ニコニコ動画の『動物』タグで妙なものに出会ってしまった。

この菊水の一升瓶を抱えた不思議な生き物は何であろうか?

出合い頭の衝撃でクラクラする頭で調べてみた。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E7%94%B0%E6%9C%8B%E5%AD%90

どうやら声優さんらしい。といっても、昨今のアニメ事情にとんと疎い私には出演作のタイトルを見てもピンとこないのだが、その一度聞いたら嫌でも脳ミソの深い部分に刻み込まれる特別(特殊)な「声」には確かに聞き覚えがある。そうか地声なのか(しかも30代)。

関連動画も幾つか見てみたのだが、彼女の生き方というか生態というか、その一挙手一投足を観察しているだけで興味深く面白い。おかげでこの週末は金朋地獄にすっかりハマり込んでしまった。特に常識を超えた破壊力抜群の言動は聞き手の脳ミソを柔らかくするどころか溶かす可能性のある中毒性も高いので視聴の際は注意。

天下のNHKが配信した『金田朋子の日本語でおK』シリーズ。出演者全員が酒の許容量を超える12月分は上級者向け。http://www.nicovideo.jp/search/%E9%87%91%E7%94%B0%E6%9C%8B%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%81%A7%E3%81%8A%EF%BD%8B

得難い個性だけど良くも悪くも地上波向きではないな。一昔前ならアングラ劇団の人気女優(カルト的な意味で)になっていたタイプかもしれないね。

しかし、今回少し覗いたアニメ関係の世界・・・いやー、濃いねぇ。その膨大な情報量にも驚くが、住人達の無駄に高い処理能力には敬服するしかない。部外者があっという間に関連情報を入手できるのだもの、ありがたいこってす。

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2009年9月12日 (土)

ギター 32 小松ライヴ再UP

以前ニコニコ動画にうpしたライヴ映像だが、どうにもビデオカメラ音源の音質が気にいらず何とかしたいと思っていた。

で、挑戦しましたよ、動画編集ソフトを使って別録音源との差し替えに。

これが予想以上に大変だった。だいたいマニュアルよりも先ずは経験というタイプ(要するにいいかげんなのです)なので、ファイルを設定し開く所から悪戦苦闘。しかしなんといっても一番苦労したのは画面とのシンクロだ。映像が小さくしかもほとんど引きの画面なのでヴォーカルの口元やギターの運指でのシンクロが不可能、結局ドラムのシンバルに合わせて調整したのだが・・・仕上がりはどうでしょうかね?

一応貼っておきます。興味のある方はどうぞ。

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2009年9月11日 (金)

KURAGE TRAVOLTA 2009・Walther at P38@下北沢440 2009.9.10               そして、長見順のこと

かわいしのぶ (vo. b)、マダムギター長見順(vo.g)、渋谷毅(vo.p)、外山明(vo.ds)
GUEST 小川美潮(vo)

毎年恒例のかわいしのぶ誕生日企画、今年も個性的な参加メンバーで開催。何というか、何でもありの方々なので、一つ間違えればカオス(それはそれで面白いけど)状態になってしまうところなのだが、そこは「歌」モノという括りが功を奏し最後まで飽きずに楽しむことが出来た。

しかし、かわいしのぶ周辺のミュージシャン達を見るたびに思うことは、高いスキルが必要な演奏を事も無げにこなし観客を楽しませ感動させ、しかも個性的な存在感と創造力まで持ち合わせている本物のプロの世界ってのはやはりスゴイなということだ。もう年齢的にも、そしてもちろん才能的にも辿り着くことは不可能と理解しつつも幾つになっても憧れる世界でもある。ま、自分の手の届く範囲でがんばりますか、己の分をわきまえろ、ってことですな。

それにしても、改めて長見順は素晴らしい。オーソドックスなブルースのフォーマット(ジャンル分けということ)に収まりきらない彼女の突出した才能が異業種のミュージシャンとの共演で却って際立つ。今回でいえば、渋谷毅との適度な緊張感漂うセッションは彼女の歌と楽曲の魅力をさらに増していたと思う。例えば「夏に生まれた夏子さん」がこんなに良い曲だったかと再認識させてもらえたし。この二人の共演はまたぜひ実現して欲しい。

そんなわけで家へ帰ってからさっそく長見順の初期アルバムをiPod(『ギターマダム』と『クー チー クー 』は収録済み)に入れ直してしまった。1stアルバム『oyazi』のパンクでアバンギャルドなインパクトは強烈だ。シュールなイメージに満ちた詞が強い印象を残す2nd『マダムギター』は傑作だと今さらながら思う。「富山の薬売りの唄」なんてどこをどうしたら生まれてくるのであろうか?

Oyazib

Madamb

長見順関連はこちらから通販も出来ます。http://www.galabox.net/catalog/default.php?manufacturers_id=25

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2009年9月10日 (木)

中春こまわり君「夏の鳥・後編」  馬には添うてみい、人には乗ってみい

こう来ましたか。

てっきりあのまま山中で「野と鳥の会」と全面対決、あべ先生の暴走で収拾つかず、みたいな展開になるのかと予想していたのだが(『がきデカ』ならそうなっていただろう)、中春はさすがに一味違う。もっとも、あべ先生の暴走は暴走であるのだが、その行き先が意表をついていたのだ。よりによって「野と鳥の会」のリーダーらしき男とのロマンス方向に話が進むとは思わなんだ。もちろん当事者があべ先生であるからには話が真直ぐ進むわけではないのだが・・・。

「テントよ。」(頭にアウトドア用テントを被りながら)の一言から始まるあべ先生の妄想ワールドは笑った、圧倒された。スゴイなぁ、あべ先生、もう1コマ1コマの表情やらセリフやらが面白すぎる。完全にウケに回っているこまわりや西城(今回いい味出している)のツッコミも含めてこれはもう漫才漫画といっていいな。「昔からスタッフなど身近な人を先ず笑わせたくてギャグを作っていた」という山上の関西文化圏的資質がいい具合に反映している。深刻な「大人の悲哀」や真面目な「蘊蓄」も面白い漫画のための単なる素材でしかないのが関西っぽいよな。

快調に定期連載持続中。次回は1カ月後か。この分だと次の単行本化は早いかも、新春辺りかな。

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2009年9月 9日 (水)

ギター 31  ジョー・ボナマッサJoe Bonamassa

「ギターマガジン」や「ブルース&ソウル・レコーズ」等の記事で気にはなっていたのだが、妙な経由で演奏している姿を見ることになった。

9/6の「東京JAZZ」の記事(http://waretadataruwosiru.txt-nifty.com/blog/2009/09/jazzgrove200995.html)でジョンスコに関連してパット・マルティーニに触れて以来、パットの動画をYoutubeで検索し続けていて偶然遭遇した動画なのだ。

普段コーダルなプレイが身上のパットがモーダルというかほとんどペンタトニックだけでシンプルなソロを取る姿にも驚くが(しかも違和感なく様になっている)、共演している若いギタリストのバッキングやフレージングのセンスの良さに目を奪われた。こいつ只者ではないなと、名を調べたらジョー・ボナマッサだったという次第。

ジョー・ボナマッサJoe Bonamassa

プロフィール(関連サイトから引用)
ニューヨーク州ユーティカで生まれる。11歳のとき、カントリー・ミュー ジシャンのダニー・ガットンの下で、カントリー、ジャズ、さらにはハー ドロックについて学ぶ。12歳でB.B.キングの前座を務める。14歳、ベ リー・オークリー・ジュニアとマイルス・デイヴィスの息子であるエリンと、 ロビー・クリーガーの息子であるウェイロンを誘って、ブラッドラインを 結成。アルバム1枚とヒット・シングルを2枚発売すると、すぐに解散し た。その後、2000年よりほぼ毎年作品をリリースし、全てビルボード・ チャートの1位を獲得している。尚、録音にはジョン・ボーナムの息子 であるジェイソン・ボーナムをはじめ、多数の超有名ミュージシャンが 参加している。先日リリースされたニュー・アルバム「The Ballad of John Henry」のツアーではRoyal Albert Hall(London)のチケット5000枚をSold Outさせ、シークレット・ゲストにはエリック・クラプトンが 登場し、その映像がYouTubeにもアップされ話題になっている。

ギブソンとレスポール(カスタム)でエンドース契約をしているようでデモ映像もある。

オフィシャルのプロモ映像。クラプトンも登場。http://www.youtube.com/JoeBonamassaOfficial

近日来日公演があるようで、これは行くしかないかな・・・http://www.unit-tokyo.com/schedule/2009/09/16/629_090916_joe_bonamassa.php

豆知識)パット・マルティーノの使用弦は16-18-26-36-48-58、あやまるしかありません。

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2009年9月 7日 (月)

東京JAZZ〈GROOVE〉後半    @東京国際フォーラム2009.9.5

表看板にJAZZと強調しているのに〈GROOVE〉で括れば何でもありという安易な発想は如何にもカテゴライズ大好きな広告屋の考えそうなことだ。4組の出演者それぞれのコアなファンであればあるほど、目当て以外のアーティストに強い違和感を感じるだろう。興味が無ければ退屈を通り越して拷問になりかねない。まだ普通のジャズ・ファンならば前半の神保やジョンスコは辛うじてジャズという範疇で許容できるかもしれないが後半の2組は・・・

東京スカパラダイスオーケストラ  今回最も短い演奏時間でありながら俺にとっては最も長く感じさせたステージだった(次がP-FUNKのせいもある)。もともと演奏スキルは高いのだから、もう少し客層のことを考えた演奏内容に出来なかったものかと。いつもと同じ「お約束」のパフォーマンスではいつもと同じお客さんにしか受けないのは当たり前だ。あ、そうか確信犯か。短い出演時間じゃ選択肢は限られているものな。本人たちがそれでいいなら、それでいいんだろう。

ジョージ・クリントン・アンド・ザ・パーラメント+ファンカデリックParlament  違和感という点では最大最強、いや違和感突き抜けて唯我独尊唯一無比。彼らがステージに登場した瞬間に本能的に危険を察知した良識ある(?)観客はそそくさと退場。無理もあるまい。オムツをあてた初老の黒人やら、花嫁姿の巨漢のギタリストやら、出番があるのかないのかウロウロしているアブナイ人たちが総勢20名以上。出てくる音は極太、ヌルヌル、ダラダラ・・・ああ、これですよ、これ!20年前、有明MZAで初体験して以来何度目かのP-FUNK WORLD!そして、焦らしに焦らせて、御大ジョージ・クリントンが登場すると・・・逝きました(WBCイチロー風に)。ここまでの3組のステージを大人しく我慢し耐え忍んできた野郎ども(女性含む)のタガが外れた瞬間でもあった。

正直言えば、音響面で不満もあったし、時間が短く聴きたかった代表曲が演奏されなかったし(今回のイベントの主旨から考えて「One Nation Unde A Groove」は鉄板だと思っていたが)、キーボードが頑張っていたけどやはりホーンセクッション不在は物足りないなとか、100%満足できたわけではない。が、近い将来必ず実現するであろう単独公演できっと全てが満足できるだろうことを信じている。てか、また絶対来るよね?頼むよ、ホントに。

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2009年9月 6日 (日)

東京JAZZ<Groove>前半    @東京国際フォーラム2009.9.5

神保彰 featuring エイブラハム・ラボリエル+オトマロ・ルイーズ+リー・リトナー
ジョン・スコフィールドandザ・パイエティ・ストリート・バンド
東京スカパラダイスオーケストラ
ジョージ・クリントン・アンド・ザ・パーラメント+ファンカデリック

お目当てはもちろんG・クリントン率いるP-FUNK、そしてちょっとだけジョンスコなのだが、せっかくなので順番に触れていく。

神保彰 カシオペアは80年代に仕事のお付き合いなどで何度かライヴを見たことがあったが、神保彰は昔と変わらぬ爽やかなイメージで本当に歳を感じさせない。ドラムも巧いし、一流のアーティストたちのアンサンブルも申し分のない完成度だ。でも、これがグルーヴかと言われたら、俺の知っているそれとは違うのだよ。粘りも無ければ、腰にも来ない、身体が揺らされないのだ。エイブラハムのベースが辛うじて時折「黒い」音を出すぐらいで、後は贅沢なラウンジ・ミュージックの印象、無味無臭のスーパーマーケットBGMと言ったらちょっと言い過ぎかな。

ジョン・スコフィールドPhoto                         「アウトする禿」(スケール的な意味で)ことジョンスコである。この人は一貫してジャズ・ロックというか70年代のクロスオーバーの時代の臭いをまとい続けているギタリストだ。ジャズもロックもブルースやファンクも、ギタープレイの上においては等価であるというスタンスが好きだ。個人的には80年代のデニス・チェンバースとゲイリー・グレィンガーの超重量級リズム・セクションをバックにしたころが好きなのだが、今回のユニットもニューオリンズ風の緩いグルーブがじわじわと効いてくる良い演奏だった。ギターソロもほとんどペンタ系でブルース色の強いものだったし、リーダーというよりも終始バンドの一員というポジションでプレイを楽しんでいるのが好ましい。

そういえば、ジョンスコがジョン・メイヤーと共演している動画があるので紹介しておこう。単なるジャズ系ギタリストではない彼の個性が良く分る共演だと思う。

次は、ジャズ・ギタリストの巨匠パット・マルティーノとの共演。ある意味二人とも規格外ということでラスト近くのツインリードがえらいことになっている。しかしこれ再生数やコメント数がハンパないな。

ここまできたらこれも。デニス・チェンバースと一緒にファンキー祭り。

実はデニス・チェンバースは一時期P-FUNKに在籍していたって知ってる?で、こんな動画を見つけたので。

ちょっと、動画だらけになってきたので、クリントン等の後半はまた明日にでも。

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2009年9月 5日 (土)

Perfume@仙台サンプラザホール 2009.8.30

ホール中心の夏ツアー最終日。セットリスト等構成は大きな変化なしだが、場数をこなすことでリラックス感(余裕)も出てきてメンバー自身が適度な緊張感は保ちつつライヴを楽しんでいる事が伝わってくる良いライヴだった。石川公演でも感じたことだがライヴに接するチャンスが少ない地方ならではの一期一会に懸ける観客のパワーには恐れ入る。その場をリアルタイムにPerfumeと共有できることの喜びを一瞬も逃さないという気合全開の楽しみ方を見ていると、若いっていいなぁ、と・・・ま、ピョンピョンと俺も飛んじゃったけどね。

ただ一つ気になったのは、観客の乗り方がお約束方向に集約されがちなことだ。ネット上で各地の公演の様子が逐一伝わる時代だからこそか、自然発生的に生まれた応援パターンがすぐに「お決まり」になってしまうようで、なんだかな~と思う時が何度かあった。今の若者って意外と保守的?長いものには巻かれろ?あ、周りに合わせた方が安心なのか。正直、彼女たちのパフォーマンスをじっくり楽しもうと思ったら周りを気にしたリアクションでは集中しずらいぞ。もちろんラスト近くの怒涛の展開でお約束のフリを皆と楽しめないのは論外だが、もう少し周りを気にせず自由に楽しめばいいんじゃないかと、年寄りは思うのであります。

その意味ではやはり石川公演は素晴らしかった。ライヴに参加できる喜びに溢れて、一人一人がその気持ちを自分なりに爆発させていた。だからこその一体感が充満していた。ああ、遠征組が少なかったことも多少影響があるかもね。

そして、約一カ月のインターバルを置いて9月末からはアリーナ・ツアーが始まる。むろんセットリストやステージ構成など規模に合わせたものに変えてくるだろうし、ホールとは違ったPerfumeの魅力をどう見せてくれるか期待が高まる。中でも、ステージのセットや仕掛け、照明などが最大限に活かされる「EDGE」だけは既にガチと今の時点で言い切ってしまおう。

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2009年9月 3日 (木)

青森の夜 Part.4 完結編

Part.3(http://waretadataruwosiru.txt-nifty.com/blog/2009/08/part3-c3fe.html)の続き。いいかげんに終わらせないといかん。

モロ氏と一度合流した後、再び別行動で田酒入手のため某店に向かう。1時間前には棚いっぱい並んでいたということだが私が着いた時には既に残り少なくなっていた。皆考えることは同じか。一人一本だけにする理由もわかる。

田酒購入後、青森駅でモロ氏と再び合流し八戸へ向かう。モロ氏は時間差戦術と変装(?)が功を奏し田酒2本目ゲットに成功したようだ。もっとも店員がいちいち顔を覚えているとは思えないので変装の効果は疑問だが。

で、やっと八戸ですよ。

東北の夏祭りと言えばいわゆる三大祭り、仙台七夕(宮城県仙台市)、青森ねぶた(青森県青森市)、秋田竿燈(秋田県秋田市)ということになるが、なかなかどうしてこの八戸の三社大祭も他に負けない魅力がある。

この過剰なほどの装飾を施した只でさえ巨大な山車が内部の仕掛けにより更に拡がったり上へ伸びたり、ついでに煙も出したりと、スペクタクルな見せ場が続出!これは楽しい。山車以外の行列にも趣向が凝らしてあり飽きさせない。特に子供たちを中心とした舞などの伝統芸は観客との一体感を生み出していて地元の祭りとして地域に密着した魅力を感じさせる。いやー、ほんと子供達が良いんだわ。長い期間をかけて練習してきたであろう歴史ある伝統芸を真剣にしかも楽しそうに演じる姿を見るとこちらまで(自分の子でもないのに)何か誇らしく幸せな気分になる。中でもこの虎のパフォーマンスは素晴らしかったなぁ。145

さて、祭りは夕方には終了し帰りの新幹線は東京行き最終となれば時間があるわけで、ここは八戸の海の幸を楽しまない手はないということで堪能しましたよ。

祭りの最中にたまたま隣り合わせた熟年夫婦に薦めていただいたみろく横町にある「美味」という小さなお店なのだけど、これがもうね美味しかった。ウニなんか殻ごとだもんね。イカの刺身も最高でした。

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で、無事に東北急ぎ旅は終わり帰路に就いたわけだが、最後の最後にモロ氏に不幸が・・・変装までして買い求めた2本目の田酒を青森の地にあっさりと返却してしまう、つまり落として割ってしまったのだよね。

なんというか・・・何も言えねぇ。

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2009年9月 1日 (火)

ロックは動いてナンボ 14      BLIND FAITH           「Under My Thumb」    

ローリング・ストーンズ関連の動画を辿っていたらぶつかった。

1969年ハイドパークでのライヴ映像だ。

ストーンズがメインの無料コンサートということで選曲されたのだろうけど、ブラインド・フェイスというよりもウィンウッドwithフレンズといった趣で予想以上に素晴らしい演奏だった。モッズ風味の強いこの曲自体がウィンウッドのオルガンとの相性が良いこともあるし、バッキングに徹するクラプトンのちょっと意外なスティーヴ・クロッパー風アプローチが素晴らしい。ギターも珍しくテレキャスだし、おお、ネックはストラトだ。ひょっとして後のブラウニー(レイラセッションで使用)と同じネックかな?ソロのトーンが非常に好みの音だ。

実はこの時のライヴがDVD化しているのは知っていたし、何曲かはYoutubeでチェックもしていた。しかし、正直なところ歴史的価値以上の評価は見出せなかった。ブラインド・フェイス自体に対する「全てが中途半端」な印象のせいもある。アルバムもそうだが、歌が(もしくは誰が)メインなのかバンドとしてのコンセプトの統一感が無く全体がきちんとコントロールされ切れていない歯がゆさ、よーするにバンドであることの魅力が感じられないのだ。それは結局このままバッキング職人になりたいのにソロではメインに立たざるを得ないクラプトンの立ち位置のせいなのだけど。この演奏でのクラプトンを見てそんな事を思った。

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