« Perfume@石川厚生年金会館 2009.8.21 | トップページ | 青森の夜 Part.3  田酒について触れざるを得ない(八戸はまだ遠い) »

2009年8月26日 (水)

ザ・ローリング・ストーンズ     「シャイン・ア・ライト」

550 昨年の劇場公開時に前売りまで買って観る気満々だったのだが、一度劇場に行ったときに満席で入れず後日またと思っているうちに見逃してしまっていた。

気にはなっていたが、まぁ来日公演はほぼ毎回観ているし、レンタルでも十分かと。

それで先日近所のTSUTAYAからDVDを借りてきて観始めたのだが・・・再生開始数分で劇場で観なかったことを激しく後悔した。今なお現役でロックし続けるストーズの悪魔的な魅力が冒頭のリハーサル風景から容赦なく俺を揺さぶる。やばい。ライヴ一曲目が始まったところで耐えきれず視聴をストップ、これは買うしかない、しかもDVDじゃなくてよりハイクオリティーのBlu-rayで。

で買ってきた。

酒を用意して、部屋の電気を暗くして、もちろん音は5.1ch(専用ヘッドフォンだけどね)音量はでかめ、正座こそしなかったけど居住まいを正して画面と向き合ったわけよ。

いやープロ中のプロが作るライヴ映像は凄い。アップや細かいカット割りを多用しても人工的なPVの様にはならずリアルなライヴを一等席で体感している感動がある。スコセッシがストーンズのみならずロックの魅力が何たるかをよく理解しているからに他ならないのだが。

途中から実際のライヴを観ているかのように反応している自分がいる。立ち上がって拍手して感嘆の声を出して、しまいには手拍子して踊りだす。もうヘッドフォンなんかしていない(踊っていると外れちゃうしね)テレビから直接でかい音で流し始める、ともうそこはビーコン・シアターかと、俺もVIPの一員かと、俺の隣はヒラリーかと(夜の夜中に大音量で御近所の方に迷惑かけて申し訳ない、怪しい奇声が聞こえても通報しないでください)。

しかし、ストーズというバンドは不思議なバンドだ。山ほどのスタンダードになりうる楽曲がありながら決して懐メロバンド(よくあるりユニオンみたいな)的な方向性にはいかない。ライヴは楽曲の再現の場ではなく、楽曲を進化させる場とでもいうか、いや、ライヴのグルーブ感を維持させる為の素材としての楽曲でしかないようにも思う。つまり火加減と最低限の段取りさえ注意しておけば素材をどう料理しようと自由だということ。火加減とは常に安定したグルーブをキープするチャーリーのドラムでありダリルのベースだ。さらに段取り無くしては歌やパフォーマンスを活かすことができないミックが構成や進行に常に気を配る。そして素材を自分なりに(つまり自由に)弄くりまわすのがご存じキース御大だ。例えば素材の大きさを揃えて出すなんて気はさらさらない、大小さまざま、たまにはみ出すほどでかい奴も。入れるタイミングも俺様感覚でたまに強烈なスパイスになったりするし。「出来上がりが美味ければ文句ねぇだろう」的なアバウト感がたまらん。

じゃ、ロンは何だろう。もうすでにあっち側に居るキースから常においでおいでされ、ミックからは「わかってんだろうな」と無言のプレッシャーを常に受ける。つまり、楽曲を破綻させずにしかもグルーブ優先の自由度も作り出す、という非常に難しい舵取りを任されたキーマン、あらゆる素材やスパイスに対応しつつ基本がぶれない滋味豊かでありながら汎用性の高いスープと言えるかもしれない。これは辛い立場だな。「エリック・クラプトンには二人の相手はとても無理だ」とロン自身が言っているけど、いろいろと大変であったであろうことは想像に難くない。

しかしあれだ、時折やってしまうキースの豪快なミスはミスというか「ボケ」そのものといえるかも。ロンはつっこんでくれるけど(フォローもしてくれるし)、ミックはキッと睨んだりするし・・・、でも間違えたものはしょうがないじゃんというキースの風情がなんというか可愛かったりする俺はどうかしているな。

映画本編も素晴らしかったが、特典ディスクのメイキング映像が面白かった。リハーサルの時はキースがちゃんと演奏している!というか、普通の時は普通に上手い(なんのこっちゃ)。バディ‘くそったれ’ガイのマディとの昔話が笑わせる、メンバーもほんとに楽しそう。この特典ディスクには他にも例えば本編未収録ナンバーとか貴重な映像がいくつかあって、機会があればぜひ観ることをお薦めする。

まだ書き足りないけど、とりあえず。

|

« Perfume@石川厚生年金会館 2009.8.21 | トップページ | 青森の夜 Part.3  田酒について触れざるを得ない(八戸はまだ遠い) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

シャイン・ア・ライト!!!最高ですね。
この至近距離で、ストーンズが見られるとは贅沢です。パフォーマンスも素晴らしいですが、ビジネス人、経営者?としてのミック・ジャガーが垣間見られる点が興味深いです。
アーティスト感覚、と経済・経営感覚(ビジネス的認識)この2つの自分に、状況に於いて、確実に変身できるのが、ミックの強みですね!体型も今更ながらスリム!!
個人的には、”アズ・ティアーズ・ゴー・バイ”のキースのアコギと、ミックの歌声が、いつまでも心に残りますね。

投稿: mick | 2009年8月30日 (日) 16時30分

mickさま
ミックはイギリスを代表する政治経済の名門大学ロンドン大学経済学部(LSE)に奨学金を得て入学していたんですよね。本人は卒業後国税局への就職を考えていたようですが。あの日、ダートフォード駅でマディやチャック・ベリーのレコードを抱えていたミックにキースが声をかけなければ、その天性のカリスマ性でビジネスマンとして大成功していたのかもしれません。いずれにしろナイトにはなっていたでしょうね。

投稿: kussy | 2009年9月 1日 (火) 11時14分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/222843/46042243

この記事へのトラックバック一覧です: ザ・ローリング・ストーンズ     「シャイン・ア・ライト」:

« Perfume@石川厚生年金会館 2009.8.21 | トップページ | 青森の夜 Part.3  田酒について触れざるを得ない(八戸はまだ遠い) »