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2009年3月11日 (水)

浪花の華 ~緒方洪庵事件帳~のこと                              

最初にタイトルを知ったときは、歴史上の有名人が毎回殺人事件(密室とかその類の)を推理するありがちな企画かと思っていた。良い意味で裏切られたのだが。では単なる時代劇からは得られることのない愛おしさのような感情を鑑賞後に残すこれは一体何かと。

これはあれだな、ジュブナイルだな。「青春物」と言うと若さの暑苦しさ青臭さという印象があるが、「ジュブナイル」はあの頃の一瞬の輝きやときめきを想い起させる。それは儚さや切なさを伴うもので、普段は心の奥に置かれている記憶や感情に直接リンクしてきて揺さぶりをかけてくる。もちろん人が死んだり殺されたりもする大人の世界の物語ではあるが、中心になるのはあの頃を容易に投影出来る若者であるのだ。どこか少年少女的佇まいを残す窪田や栗山の配役も絶妙だ。いや、ひょっとして意識的な確信犯?

不思議なもので、物語に心を揺さぶられるとドラマの全て―ほかの登場人物やセリフや背景や音楽まで―が愛おしく切なく思えてくる。それが、ドラマや映画等虚構を楽しむことの醍醐味なのだけどね。

ここで思い出すのは、何故かタイムトラベル物の『時をかける少女』や『いつかどこかで』だったりするのだけど、章と大坂という異文化の世界〈裏含む)との関わり方がそんな連想をもたらすのかもしれないな。

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