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2008年10月26日 (日)

ベルセルク 33 三浦健太郎

年内発売は無理だと思っていたら突然出た(ニコ動での宣伝で知った)。599cd0920ea0b6a95ce2d110_l

美しいグリフィスの表紙が一瞬、初期の巻が並んでいるのかと思わせた。 そう、「」以前、鷹の団の仲間たちとの輝ける日々が描かれていた頃の「ベルセルク」を。

歴史は繰り返すのか。グリフィスが輝けば輝くほど悲劇的で絶望的な結末への予感が強くなり、読み手の心に暗い影を落とす。私たちはグリフィスがゴッドハンド「フェムト」の転生した姿でしかないことを既に知っているからだ。

「世界の理が 今 終わる」
「まもなく夜が明ける 真の太陽が世界を照らす」
「誰も見たことも無い 新しき世界」

彼の目指す世界は何か?使徒や魔物たちが従順に従うほどの目的とは何だ?それは理の世界で生きる者たちにとっては、とてつもなく禍々しい物であることは間違いなさそうだ。いやだなぁ。

それにしても、クシャーン帝国大帝ガニシュカを世界の理を終わらせるもの「終わりの魔獣」」として転生させるとは!どこまで先を読んでストーリーを考えているのか、全ての登場人物に(物語的に)意味があるのだ。

今巻でも、サブキャラ達が自らの登場意味と目的をきちんと果たしている場面が数多くある。中でもミッドランド軍アークロー騎士団団長ラバンによるウインダム市民全員の脱出エピソードは印象的。彼は以前から冷静な判断力を持つ人物として何度か登場していたので、この活躍が不自然でなく納得できるのだ。今回初登場の鷹の団工作員ジャリフも良いキャラだと思う。

そしてもう一人、暗殺集団バーキラカの首領シラット。帝国の柵から離れ、「見届ける者」として第三者的立場が明確になった。それが最終的に悪意に転ずるか、善意に転ずるか、個人的には後者になることを期待するのだが。

しかし、これだけ濃いキャラが揃っていると、それぞれが勝手に動き出しそうで作者も手綱を抑えるのが大変だろうな。油断していると話がどんどん横道にそれそうだし。たまにガス抜きしないと・・・というかそういう暴走場面が楽しいから困るのだが。今回で言えば海賊の御頭(憎めないバカ者)とロデリックの海戦シーンとか、ファルネーゼのヘタレ兄「マニ彦さん」ことマニフィコとパックの新コンビ誕生とか、もっと見たいのだがこれからの展開では難しくなりそうだ。

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