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2008年9月16日 (火)

要塞男テリー・ボジオ来日とザッパ「ズート・アリュアーズ 」のこと

テリー・ボジオを知ったのはその「音」より先に「顔」からだった。

41rq1mmc08l__aa240_ 俺が大学生の頃、洋楽美男子系ロック(主にグラムやハード・ロック)が三度の飯より好きという知り合いの女子高生がいた。その彼女が最近気になる男と見せてくれたのがザッパのアルバム「ズート・アリュアーズ」のジャケットに映る彼の姿と顔だった。むさい男だらけのバンドというイメージとは真逆のいい男達(のちのミッシング・パーソンズのメンバーでもあるパトリックオハーンとプログレ界の美少年エディージョブソン)を集めた中にあっても彼ボジオの存在感はずば抜けていた。

その頃はまだザッパの特別なファンでもなく、ましてや当時のメンバーの事などほとんど何の知識もなかった。何時の間にこんな小編成(なぜかザッパは大編成というイメージがあった)で若者ばかりのルックス重視のバンドになってしまったのか、困惑した記憶がある。

「音楽もすごく良いから、聴いてみて。できるだけ大きい音がいいよ」という彼女の言葉に従い家で大きめの音で聴いてみることにする。断っておくが、当時の日本家屋は音が筒抜けである。ま、それでも遠慮なく結構デカイ音を出していた。家族にもこの種の音に耐性があった。あきらめていたのかもしれないが。だいたいが隣近所の出す音もデカかった。テレビの音、ラジオの音、ステレオの音、車の出し入れ、アイドリング、更には食卓の音や夫婦喧嘩や子供の鳴き声、ネコの発情、くしゃみ、屁の音、キバる声、怪しい音から危ない音まで、もう周りはノイズだらけ。はっと気付けば誰かが聴き耳、今日も覘くよプライバシー、壁に目あり、障子に耳あり・・・キリがないので話をもとへ。

で、弘子(件の女子高生、仮名)から借りた「ズート・アリュアーズ」をさっそくデカイ音で聴いてみる。フムフムなかなか良いねぇ。2曲目ギターソロの曲だ。日本公演時の録音か、タイトルが『ブラック・ナプキン』て、スゴイな、弘子(仮名)はどう思ったのかな?(ニヤニヤ)。ライナーノートを読みつつ程々に集中しながら聴き進む。

と、やられた。3曲目『拷問は果てしなく』で飛び出す女のよがり声。謀られたか!あわてて音量を絞るが時すでに遅し。台所で食事の支度をしていた母親の気配が・・・直接顔を合わせていなくても逃げ出したいような空気が家に満ちる。母親は気がつかなくても、(半ば自慢げに)大音量で聴かせていた隣近所にはが届いてしまったかも知れない。こ、これは気まずい、恥ずかしい。そうです私は隣の変態息子です。明るいうちからヘンな事して、全くご近所の恥さらしです。そうです友だちの家の秘密の隠し場所からSMスナイパーを盗んだのは私です。山手線を降りるときちょっと前かがみになったこともある私です。許して下さい、許して下さい・・・

とてつもなく長く感じた一瞬ののち、気が付けばいつもと同じ風景と音の世界。恐る恐る音量を上げれば・・・まだよがってるし。仕方なくそこからはヘッドフォンで聴いたが今一つ集中できなかった(当時の安物のヘッドフォンは音も悪いし締め付けがきつくて痛いのだよ)。その後食事の時に母親から「良ちゃん(俺、仮名)、あまり変なレコードかけないでね」と軽くダメだしされた。反論はあえてしなかった。

その後、このアルバムは俺のザッパ体験史の中でも重要な作品なるのだが(キャプテン・ビーフハートとの初めての出会いでもあった)、それはもう少し後の話。ただ、ロック喫茶で嫌がらせのように『拷問は果てしなく』を含むこのアルバムのA面をリクエストすることは何回かあったけどね。

後日、弘子(仮名)にアルバムを返す時、彼女は笑っていた。

えー、それでポジオなのだが、11月に日本公演がある(何度目だ?)。今回もドラム・パフォーマンスがメインだが、単独ではなく共演者がいる。地方公演をメインに何日かに分けて組まれるプログラムは、同じドラムのビリー・コブハムや日本の神保彰とのデュオやトレイ・ガン(スティック)パット・マステーロ(d)との変則的なトリオなどいずれも興味深い組み合だ。そして俺が行く東京公演は、なんと!ゲストとしてアラン・ホールズワースが参加するのだ。これはありそうでなかった組み合わせだと思うが、あったけ?それはともかく、スケジュールの都合でトレイ・ガンの代わりにトニー・レヴィンがスティック担当という事で願ったり叶ったり!これは楽しみだ。

詳細はこちらhttp://www.marquee.co.jp/world_disque/ticket.htm

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