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2008年4月 8日 (火)

天気晴朗なれど日は高し     山上たつひこ

ギャグ漫画なのに欲情してしまいます」(by松尾スズキ)Ca8b31e29fa0519e0aee8110__aa240___2

第三巻は時代劇。

がきデカ』の原型になった『猿とび佐助』シリーズ、歴史的有名人を扱った『天気晴朗~』(宮本武蔵)と『沖田君』シリーズ(新撰組)、この辺りは『がきデカ』ブレイク 直前、作品を発表するごとに山上ワールドが完成していく才気溢れる時期で、リアルタイムで毎回驚愕したものだ。

猿とび佐助』の今なら絶対無理な女性アイドル忍法合戦や、『天気晴朗~』での牛のナイスな腰上げポーズなどなど味わい深い(?)コマが満載。中でも『沖田君』シリーズは一コマ一コマがいちいち面白い大傑作だ。池田屋二階への一番乗りを争っていた沖田と近藤が「それじゃ二人で仲よく行こう」と「とんとん」と階段を上がるコマや、脱走した山南を沖田が騙して連れ帰り「ただいまもどりました」と仲良くポーズをつけて近藤と土方のもとへ帰還するコマなど、本当に何度見ても飽きることがない。

そして、山上たつひこが凄いのはこの時期だけではない。『がきデカ』後、安定期に入ってからも暴走(特にエロ方面の)は続くのだ。

理不尽な(?)仇討もの『仇討ちミコちゃん』でも結構生々しいエロを描いているが、もっと露悪的にとことん描ききるために山上が用いた手段は主人公たちの極端はデフォルメ、二頭身化だった。「これは人間に似ているけどただのマンガのキャラですから」みたいな開き直りがエロのみならずグロまでもギャグ漫画上に炸裂させたのだった。

八百八町青空侍』で軽く手慣らしした後、NEWパンチザウルスに連載が開始された『鬼刃流転』は衝撃的だった。今回の収録にあたって無粋なモザイクがかけられているが、当時はもちろん無かった。それはもう丸出しである。登場人物に「貴重な本ですね」「本当だよなー」と言わせているぐらいフリーダムな状況であった。ま、モザイクがあればあるで楽しめるので、ぜひ一度、ご覧あれ。

同じような傾向で『鬼刃流転』ほど過激ではなく『仇討ちミコちゃん』に近いテイストの『金瓶梅』という忘れ難い傑作があるのだが、復刻されないかなぁ。

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