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2008年2月17日 (日)

ポリス@東京ドーム 2008.2.14

10034946296_s_2 なにか、寒々とした印象

観ていた場所は、ほぼ正面スタンド席の最前列で、目の前にPAスピーカーがあったせいもあり音響も良く、三人の演奏も悪くなかった。

でも初期のライヴや、映像作品「シンクロニシティ・ライヴ」での神がかったライヴを知っている者には何か違和感が残る内容だった。

暖房費をケチったとしか思えない「寒い」会場のせい?

演奏中にもかかわらず、無神経に会場入りする撤収隊のせい?

一曲目から立ち上がって最後までボーと突っ立てるアリーナの観客のせい?

原因はいくつかありそうだが、やはり大きな問題は観客の求めるものと演奏者の提供するそれとの微妙なズレにあったのではないかと思う。

後で知ったのだが、今回のツアーのセット・リストはほぼ固定していて、つまり、パッケージされたお披露目的な再結成ツアーだということだ。たぶんこのメンバーで再び新しい刺激的な音楽を作り出そうなどというモチベーションはないだろう。

それは演奏内容にも如実に表れていた。あの破綻ギリギリのひりひりするようなテンションに溢れたアンサンブルはそこにはない。ロックのライヴに意外性や即興性を求める(私みたいな)観客には期待外れのものだったと言える。特にダブ的展開でのおざなりな演奏(アンディーのギター、あのひらめきに満ちたユニークなアプローチはどこ行った!)は彼らのライヴバンドとしての魅力を損なうものだった。

もちろん彼らが80年代のロックバンドとして過去の曲を完璧に破綻なく「再現」していたことは事実だ。ポリスというロック・アイコンとして大きな需要のある欧米では再結成ツアーは大歓迎されたことだろう。しかし、日本では「まずスティングありき」の観客がほとんどであろう。彼のバンド、もしくは彼が元いたバンド、スティングの音楽やイメージ経由でポリスを認識している(スティングを求める)観客にとっては、逆に今回のライヴはあまりにもロックバンドであり過ぎたのではないか?

観客の求めるもの、演奏者の提供するもの、それらがぴったりとシンクロして生み出される幸せな一体感は最後まで訪れることはなかった。

そして語られるのは、「スティング、かっこえー」とか「ドラムばかうま」とか「PA最悪」とか瑣末なことばかり。ま、それも楽しいのだけどね。

ただ寒過ぎだぞ!会場がイマイチ温まらなかった原因は空調にもある。

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