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2008年1月 3日 (木)

新春の国立美術館

ここ数年は、松の内に必ず国立美術館を訪れる。必要以上に混み合う特別展は避けて、常設展だけだが、じっくり鑑賞すればそれで充分。011a_2

鳴り物も出て、華やいだ雰囲気が好ましい。 012a_5

013a_3 入館して階段を上がった踊り場に 毎年生け花が展示されるのだが、それも毎回見事なものだ。干支にちなんだ特別陳列も楽しい。

でも最大の目的はこれ。長谷川等伯松林図屏風C0028016_x1

個人的には日本美術の中で突出した傑作だと思う。

霧の中、幽玄の世界を漂わす松林。観る者を一瞬にしてその場に誘うような表現力。

他の水墨画が、まだ見ぬ異国の風景や聖人君子に思いをはせる道具として描かれていた時代に、もっと心の深いところに届く作品を作りあげたことに驚嘆する。

離れて観ると繊細な印象があるが、近くで観るとその大胆な筆遣いに驚く。とくに霧に隠れかけた薄墨の松の表現は斬新で確信的な筆遣いだ。

等伯自身ついてはそれほど詳しくは知らないのだが、もともと武家の出身らしい。この絵に感じる「寂しさ」や「悲しさ」はその出自に関係があるのだろうか。

2010年には京都で長谷川等伯展があるそうだ。まだまだ先だなぁ。

そうそう、例年にまして外国人が多かった。しかもきちんと理解したうえで鑑賞しているように見える。若い人も多い。なんか嬉しいな。

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コメント

初めまして!
「ちりとてちん」に呼ばれてお邪魔いたしました。
長谷川等伯のこの絵、実物を見られたんですねー!羨ましい!

>離れて観ると繊細な印象があるが、近くで観るとその大胆な筆遣いに驚く。とくに霧に隠れかけた薄墨の松の表現は斬新で確信的な筆遣いだ。

>等伯自身ついてはそれほど詳しくは知らないのだが、もともと武家の出身らしい。この絵に感じる「寂しさ」や「悲しさ」はその出自に関係があるのだろうか。

そうですか~主さんには等伯の思いが伝わったんですね…

この絵について以前に評論を読んだことがあります。それによると・・・

等伯が活躍した当時は狩野派の隆盛がすたれそうになった時期でもあって、等伯&息子派に取って替わられそうになった狩野派が息子を暗殺したのではないか?
息子を亡くした等伯が愛惜やら慟哭やらを全て注いで描き上げたのが、この絵であるとの記事でした。

私は、ずっと以前に画集でしか見た事ないけど、すっきりしていて綺麗だけど寂しい絵だなあと思った覚えがあります。
だから、この記事を読んだときは泣けて、泣けて仕方ありませんでした。

投稿: pu-san | 2008年1月 7日 (月) 15時41分

pu-sanさん、コメントありがとうございます。
私も、あのあと少し調べてみました。
良質な作品は時空を超えて「想い」を伝えることが出来るのかも知れませんね。

投稿: kussy | 2008年1月 8日 (火) 00時09分

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