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2007年11月11日 (日)

こんな映画を観てきた 2

リアリズムの宿Main_3

原作のつげ義春の漫画からいくつかのエピソードを採用した他は完全なオリジナルストーリーだ。ストーリーといってもドラマ的な盛り上がりはほとんどない。私たちが旅先で感じる「ちょっとだけ非日常」な空気を少し特殊な状況下で描いているだけだ。

直前まで全くの他人だった二人の男が、年上年下先輩後輩等の基本的人間関係も曖昧なまま季節はずれの山陰を旅する。目的は共通の知人と合流することなのだがそれすらも曖昧だ。

二人は本人たちの意思と関係なく旅先で(ちょっとだけ)非日常な状況に遭遇していくのだが、その時々の二人のリアクションこそがこの映画のキモだ。

情けなさや、バツの悪さ、小心者の悲しさがこれでもかというぐらい描かれているのだ。覚えのある者には居たたまれない気持ちになるほどなのだが、淡々した描写と間延びした会話が客観的に二人の反応を楽しむ余裕を与え見る側に笑いを呼び起こす(苦笑いだな)。

山陰の寒々としているが美しい風景、物語途中から二人に合流するなぞの少女、映画的魅力はいくつかあるが、ラスト近くまさにリアリズムの宿に泊まった二人が寝床の中でする会話には心の底から爆笑!二人が愛おしく大好きになるほど共感を覚えた。

監督の山下淳弘はこの作品や「リンダリンダリンダ」等で一般的な評価も上がり最近ではメジャー系の映画も手掛けているが、あいかわらずハリウッド的な映画が好きな人には耐えられない独特のテンポ(というか「間」)は健在のようだ。

山下ワールド、一度ハマると癖になる味があるのだ。あなたも是非!

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