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2007年10月18日 (木)

マウロ・パガーニ「地中海の伝説」

318a7pxq0jl__ss500__2 実は昨日、2時間ほど時間をかけて長文の記事を書いたのだが、完成直前で書き込み画面が止まってしまった。

かなりショックだった。ワードを使ってるときミスで全文消失の洗礼を何度か経験しているが、パソコンのトラブルやミスは取り返しがつかない事が多くて心臓に悪い。どうでもいいモノはまめにバックアップしているのにね。

で、気を取り直してもう一度紹介。

前に関根史織の記事に名が出ていたマウロ・パガーニの1stソロ・アルバム「地中海の伝説」。80年代初頭私がイギリス以外のプログレ、ユーロ・ロックにはまっていた頃出会った一枚だ。

はじめて聞いた時は驚いた。元PFMのメンバーということもありクラシック風の叙情性とテクニックを披露したアルバムかと予想してたら、ほとんど民族音楽。しかもなぜか中近東風のメロディ、ブズーキ等の民族楽器、ヨーデルみたいな変なヴォーカル、これは何だと混乱したが、何度も聴くうちにどんどん魅せられていった。

そして少しづつ理解していった、ヨーロッパ文化の代表のように思われているイタリアのイメージはほんの一部で、実際は歴史的にも文化的にも地中海文化圏だということ。

陸続き、海続きで中近東やアフリカまで繋がる地中海地域には政治的には侵略や征服、文化的には衝突と融合を繰り返した歴史がある。それらが各国、各地域に何をもたらしたか、(政治的にはともかく)今に続く豊潤な文化を生み出したのだ。そしてあらゆる文化の中で最も柔軟で大衆性のある音楽こそ文化の融合を象徴的に示すものなのだ。

地中海音楽を学術的に研究するためにPFMを脱退したマウロ・パガーニは、そこにロックという新しい文化をぶつけることによって新たな融合を生み出そうとしたのだろう。

そしてそれは見事に成功し、私のような男にも大きな影響を与えてくれた。

音楽は時代性や限定された地域性だけで聴いているだけでは本当の魅力に気がつかない。特に大航海時代以降、世界中での文化の衝突や融合がどれだけ魅力的な大衆音楽を生み出したかということに思いを馳せればより深く楽しむことができる。

サンバやレゲエがどのような歴史を経て生まれてきたか知ることは決して無駄ではないということだ。

追記) アルバムの中のジャズ・ロック風な曲でとんでもないテクを披露しているのは、これも関根嬢がお気に入りのアレアというグループのメンバーだ。そしてはじめて聴く人の度肝を抜くヨーデル風ヴォーカルの正体は今は亡きデメトリオ・ストラトス、アレアのヴォーカリストだ。アレアについても機会があれば紹介するかも。

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